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 ヨルムンガンド (Jormungand)

【分類】

 北欧神話(Norse mythology )


【解説】

 北欧神話。ロキの二番目の息子。母はヨトゥン(巨人)のアングルボダ。生まれてすぐ、オーディンにより海中に捨てられる。しかし、海中が性に合ったらしく、ぐんぐん成長する。最後には人間が住むミッドガルドを囲んでもなお体を余すほどとなった。さすがオーディンといったエピソードである。ラグナレクにおいてトールに倒されるが、トールもヨルムンガルドの毒により死ぬ。
 別名に、ヨルムンガンドオルム、ミッドガルドオルムなど。

 特技:毒気を吐く、とっても重い(トールでもちょっとしか持ち上げられない)

エサギラの管理人





 北欧神話の、創世から存在する世界蛇である。その名は、古ノルド語で「真ん中の住むところ」を意味する。スノリの『エッダ』によれば、ユミルの睫毛から作られた。
 後に「力強い大地の帯」とも形容され、大地をぐるりと囲み支えている。ヨルムンガンドは世界の守護神であり、大地母神的な存在でもあったのだろう。しかし、時にその存在は大地を揺るがすことになる。それに対峙するのが、トールである。
 中でも有名なのが、ヘルドゥム・ティの石碑にも描かれているトールがヨルムンガンドを釣り上げようとしたエピソードだろう。
 ある時、若者に変身したトールは、巨人族のヒュミルと釣りに出かけることになった。牛の頭を餌に糸を垂らすと、すぐに何かが食いついてきた。その力は凄まじく、トールの足は船底を突き破って海底にまで届いてしまう程だった。トールが、渾身の力を込めてぐいと竿をあげた瞬間、波間に現れたのが、ヨルムンガンドだったのである。
 隣に立っていたヒュミルは、その恐ろしい形相に、思わず糸を切ってしまう。その為、ヨルムンガンドは元の海底に戻って行ってしまった。トールが激怒したのは言うまでもない。逃がした魚は大きいというが、まさに世界を覆うほどの巨大な獲物だったのである。





【参考文献】

 ・『世界神話辞典』 アーサー・コッテル(柏書房)
 ・『神話・伝承事典』バーバラ・ウォーカー(大修館書店)
 ・『世界神話事典』 大林太良 他(角川書店)
 ・『世界の宗教と経典 総解説』 省略(自由国民社)
 ・『世界の神話伝説 総解説』 省略(自由国民社)
 ・『エッダ〜古代北欧歌謡集〜』V.G.ネッケル 谷口幸男(新潮社)
 ・『北欧神話』H.R.Ellis Davidson/米原まり子・一井知子(青土社)
 ・『北欧神話物語』 Kevin Crossley-Holland/山室静・米原まり子(青土社)
 ・『ゲルマン・ケルトの神話』トンヌラ ロート ギラン/清水茂(みすず書房)
 ・『虚空の神々』 健部伸明と怪兵隊(新紀元社)