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 嫦娥(じょうが)

【分類】

 中国神話(Chinese mythology)

【解説】

 かつて10個の太陽によって地上が焼けた時に、宝弓と神弓によって9つの太陽を射落とし、残る一つの太陽にもその出現の時間を決めさせたのが后?(こうげい)で、その功績によって得た妻が、河川の神河伯の娘嫦娥だが、いまや嫦娥のほうが有名な月の精。中国の物語では美しい女性の例えにもしばしばその名が使われる。
 后? は狩りの途中に老道士から不老長寿となって仙人になれるという薬を貰うが、妻や周囲を思うと呑めずにいた。この頃彼には多くの取り巻きがいたが、そのうちの一人蓬蒙が、この薬を欲し、后? の留守に嫦娥に薬を求める。嫦娥は、困じ果てついには、蓬蒙に奪われるよりは、と、これを自分が呑み、天に昇っていく。しかし、夫恋しさのゆえに天まではいかず月にとどまった。これが8月15日のことで、毎年この日になると地上恋しさに月宮を出ては地上を見下ろしている。このため8月15日には月は丸く美しくなる。また、后? も嫦娥を思ってこの日になると月に捧げ物をした。中秋節である。
 また、別伝では、不老長寿の薬は、后? が望み、西王母に懇願して得たが、断食ののちに呑むよう西王母にいわれた。しかし、夫に取り残されることを嫌った嫦娥が盗んだとも言い、月に昇った嫦娥は蟾蜍(せんじょ・がま)となったとも、兎となって薬を搗いているともいう。

夜鯉




【参考文献】