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クラオカミ
【表記】
(※)漢字が無いため、現代の字を当てています。
【解説】
イザナミを死に至らしたホノカグツチを、イザナギが十拳剣で斬り殺したときにその手に伝わって滴った血から生まれたのが、クラオカミとクラミツハである。
「オカミ」は「龍(の古語)」とも書き『豊後国風土記』に地名伝承神話には、この地にやって来た天皇の従者が、近くの湖で水を汲もうとすると「オカミ」が現れ、汲むのを止めたという記述がある。『万葉集』の中にも、オカミ(龍)が雪を降らせる神として登場する。
「クラ」は漢字が意味しているとおり、暗いところ「谷」を意味している。『日本書紀』に登場するタカオカミと対比、または同一視されて、クラオカミは谷の水辺を支配する水神(龍神)と考えられている。
クラミツハも殆ど同一の神格であり、いずれもホノカグツチから発生しているのは刀剣による火伏の思想が影響したのではないか。
【他の方の解説】
日本神話。伊弉諾の命が火之迦具土の神の首を斬り落としたとき、剣を握った手指の間からもれた血から生まれた神。「闇」は谷を意味し、「淤加美」は水の神、あるいは雨雪をつかさどる神の意。また、「御津羽」にも水の意味があるので、両神をあわせて、谷川の竜神ということになる。雨乞(あまごい)、止雨(あまやみ)に霊験がある。天津神。(藤井正浩)
【主要神社】
・貴船神社(京都市左京区)
・丹生川上神社下社(奈良県下市町)
【参考文献】
・『古事記祝詞』 日本古典文学大系1(岩波書店)
・『日本書紀上・下』 日本古典文学大系67・68(岩波書店)
・『風土記』 日本古典文学大系2(岩波書店)
・『日本神話事典』 監修…大林太良 吉田敦彦(大和書房)
・『日本の神様を知る事典』 阿部正浩(日本文芸社)
・『日本の神社を知る事典』 菅田正昭(日本文芸社)
・『新訂 古事記』 武田祐吉 訳注 / 中村啓信 補訂・解説(角川文庫)
・『神話の森』 山本節(大修館書店)
・『神社辞典』 白井永二・土岐昌訓 編(東京堂出版)
・『神社』 岡田米夫(東京堂出版)
・『日本の神々事典』 薗田稔・茂木栄 監修(学研)
・『八百万の神々』 戸部民夫(新紀元社)
・『神話伝説辞典』 共編(東京堂出版)
・『日本神話の考古学』 森浩一(朝日新聞社)