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見るなの座敷
【地域】
日本の伝説(Japanese legend,folklore)
【解説】
別名、『鶯浄土(うぐいすじょうど)』とも呼ばれる物語。
”見るなの座敷”は見てはならない、禁忌の場所のことを指す。
『浦島太郎』との共通点がいくつか見られ、中国の『捜神後記』に双方の原型と考えられる話形のものが記録されている。
また、『鶴の恩返し(鶴女房)』とも共通点が見られる。
<見るなの座敷>
ある男が野原で屋敷を見つけて泊めてもらう。
美しい女主人が男をもてなし、自分は出かけるがここにある4つの倉のうち、最後の倉は絶対に見ては行けないと言って男に留守を頼む。男が倉を順に開けていくと、夏の景色、秋の景色、冬の景色が見える。男が約束を破って最後の倉を開けると春の景色があり鶯が梅に止まっていたが、鶯が飛び立つと屋敷は消え去ってしまった。
他に、倉が座敷の場合もある。また倉の数が12もしくは13であることもある。基本的に、1年間を回すという概念がある。美しい女の正体は鶯だったとされるのが普通だが、そうではない可能性も残されている。
このような”見るなの禁忌”は、『鶴女房』や『浦島太郎』に同じく見られ、どれも人間以外の異類が変化した女性と男の約束であることなどに、共通性が見られる。特に『見るなの座敷』と『浦島太郎』の物語は、”見るなの禁忌”に時間の経過が絡んでいることなどから、源流を同じくする可能性が考えられる。
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【参考文献】
・『日本書紀』 坂本・家永・井上・大野校注 岩波書店
・『古事記』 武田祐吉訳注 中村啓信補訂・解説 角川書店
・『今昔物語集』 佐藤謙三校注 角川文庫
・『宇治拾遺物語』 中島悦次校注 角川文庫
・『御伽草子』 市古貞次校注 岩波書店
・『日本伝説集』 武田静澄著 現代教養文庫
・『日本伝説集』 高木敏雄著 山田野理夫編 宝文館出版
・『昔話・伝説必携』 野村純一編 学燈社
・『全国妖怪事典』 千葉 幹夫 編 小学館