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ルドラ (Rudra)
インドの神話。『リグ・ヴェーダ』に登場する暴風神。サイクロンや
モンスーンの神格化である。プラジャーパティとウシャスの間に生まれ
たが、名前を持っていなかった為にに、大声を上げて涙を流したという。
ルドラとは、「rud(泣く、吼える)」を語幹とし「咆哮する者」とい
う意味である。
その姿は、強靱な赤褐色の身体に黄金の装飾品を纏い、武器として弓
矢を持っている。彼の乗り物は牡豚である。
また、ルドラはブータパティ(魔王)とも呼ばれる。『アタルヴァ・
ヴェーダ』によれば、彼は1000の頭を持つとされる。彼は、宇宙・
神々・人間の支配者で、典型的な荒ぶる神であった。世界の牡牛とも称
される彼の怒りに触れれば、宇宙は一瞬で破壊されてしまう。
この性質は、後にシヴァへと受け継がれていく。シヴァとは「吉祥な」
という意味で、ルドラのもう一つの顔である医薬の力は、人々に恵を与
え、『リグ・ヴェーダ』の中でも賛歌を捧げられている。
またプラーナ文献によれば、ルドラはブラフマーの息子でもある。プ
ラジャーパティの創造の以前、ブラフマーはサナンダナ、サナカ、サナ
ータナ、サナトクマーラの四神を創造した。しかし、四神は世俗的な事
に一切興味を示さず、子孫を増やそうとしなかった。それを知ったブラ
フマーは激怒し、怒りの炎は三界を包んだ。その怒りでつり上がった眉
の間から生まれたのが、太陽の様に煌めくルドラであった。