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 ウル(Ullr)

【分類】

 北欧神話(Norse mythology )


【解説】

 古エッダ『グリームニルの歌』『グリーンランドのアトリ人の歌』。スノリのエッダ。サクソの『デーン人の事跡』に登場する。狩猟と竈の神であり、スキーに関係が深い。シヴの息子で、トールの継子。その語源は「光輝(wulpus)」「羊毛(ull)」などといわれる。その姿は美しく、弓の名手であったという。公正なる神で、決闘の時、人々はウルに祈った。

 『グリームニルの歌』によれば、ウルが住むのはイーダリルでイチイの木が茂る谷間に建っている。『グリーンランドのアトリ人の歌』では、王が南の太陽・オーディン・ウルの腕輪に誓う場面が語られている。
 唯一の説話は『デーン人の事跡』に語られており、それによれば、オーディンは魔法を使い、巨人族のリンドと無理矢理関係を持った。その間に、ヴァーリが生まれたのだが、その罪を問われたオーディンは王位を追われ、その代わりに座った。しかし、すぐにオーディンの罪は解かれ、ウルはスウェーデンに追われたという。ウルがスウェーデン方面で崇拝されていた説明とも考えられる。





【参考文献】

 ・『世界神話辞典』 アーサー・コッテル(柏書房)
 ・『神話・伝承事典』バーバラ・ウォーカー(大修館書店)
 ・『世界神話事典』 大林太良 他(角川書店)
 ・『世界の宗教と経典 総解説』 省略(自由国民社)
 ・『世界の神話伝説 総解説』 省略(自由国民社)
 ・『エッダ〜古代北欧歌謡集〜』V.G.ネッケル 谷口幸男(新潮社)
 ・『北欧神話』H.R.Ellis Davidson/米原まり子・一井知子(青土社)
 ・『北欧神話物語』 Kevin Crossley-Holland/山室静・米原まり子(青土社)
 ・『ゲルマン・ケルトの神話』トンヌラ ロート ギラン/清水茂(みすず書房)
 ・『虚空の神々』 健部伸明と怪兵隊(新紀元社)