豊穣の神。プタハ神の「バ(肉体の姿)」または「使者」であり、神聖な雄牛の姿で表される。
その信仰はメンフィスが起源。メンフィスにおいて第一王朝時代からアピスが信仰されていたことが確認されている。その神格の理由から、プタハ神殿の別館であるアピエイオン、神聖雄牛のネクロポリスであるセラペウムでも強く信仰された。
ヘロドトスによれば、アピスは稲妻によって胎内に宿り、全身が漆黒で額に菱形の白い斑紋、背中にはハゲワシの形、尾は二股に分かれ、舌にはスカラベが刻まれているという。アピスへの信仰は、王朝が進むに連れ強くなり、歴代のアピスが死ぬたびに、国中が喪に服したという。
アピスはやがてオシリス神と同一視され、オシリス=アピス(オソラピス)という習合神が誕生する。プトレマイオス朝初期には、ゼウス、ヘリオス、ハデス、ディオニュソス、アスクレピオスといったギリシアの神々の特性と組み合わせられた、セラピス神の崇拝も行われた。また、アピスはエパポスとも同一視される。
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