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関連項目

 ・鮭の大助 :日本
 ・浦島太郎 :日本


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バライサン ( バライサン ) 英名:

 地 域: 台湾
 テーマ: 一般
 種 別: 名前

 昔、マチェチェという男がいて、河で漁をしていたが、足を踏み外して河に落ち、激流に呑まれて海に出た。マチェチェはどうする事もできず、波に身を任せていると、見知らぬ小島の近くまでやって来た。岸には多くの人間が集まって、マチェチェを見ながら何やら騒いでいる。マチェチェは、もし人食い人種だったらどうしようかと思ったが、魚に食われるよりはマシだと思い、上陸した。
 ところが不思議な事に、この島には男が一人もいなかった。この島はバライサンという、女だけの島(女護島)だった。その為、島の女たちは、マチェチェを自分の夫にしようと、手引き足引きしてマチェチェを美しい宮殿へと連れて行った。
 こうしてマチェチェは女だけの島で楽しく暮らしていたが、やがて故郷が懐かしくなって、海岸で物思いに沈んでいた。すると一匹の鯨が現れて、
「お前の哀しみは尤もである。私の背に乗れ。故郷に連れて行ってやる。」
 と言ったので、マチェチェは鯨の背に乗って故郷に帰った。
 ところが、帰ってみると、ほんの数年の間に山川草木すっかり変わり果て、家には見知らぬ人が住んでいた。マチェチェが詳しく話すと、ようやく思い出した人がいて、それは随分昔の出来事だということがわかった。祖父の時代にマチェチェという者がいて、ある日河へ行って帰ってこなかった。マチェチェの家は今は孫の代で、あの家がそれだと指すのであった。
 マチェチェは長い夢を見ているのだと思った。
 又、鯨は別れる時に、「五日後に豚五頭、酒五甕、檳榔五房を持って海岸へ行き、私に供えてくれ。これが自分に対する報酬である。」と言ったので、マチェチェは約束通りにした。すると鯨は人々に、造船技術を教えてくれたという。

 これはアミ族南勢蕃帰化社の伝承であるが、「異郷で歓待され、帰ってみると長い年月が流れていた」というモチーフは浦島太郎に共通するものであり、「魚の背中に乗って故郷に帰る」というモチーフは、鮭の大助に共通するものである。

項目情報

 作成者:泉獺
 作成日:
 更新日:2005-02-25 00:00:00

参考文献
 ・『生蕃傳説集』 佐山融吉・大西吉壽(国学院大学)
 ・『昔話の森』 野村純一(大修館書店)

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