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関連項目

 ・アナンタ :インド
 ・イツァム・ナー :マヤ
 ・ウロボロス :ギリシア
 ・ナーガ :インド
 ・サタン :(その他)


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ドラゴン ( ドラゴン ) 英名: Dragon

 地 域: (その他)
 テーマ: 一般
 種 別: 名前

 ドラゴンの語源は諸説あるが、有名なものとしてラテン語のDerkesthai(「素早く見まわすこと」の意、「ウパニシャッド」参照)と、サンスクリット語Drigvesha(ドリグベーシャ、「蛇」の意)がある(また、同じくサンスクリット語ではドラゴン(のようなもの)をさしてベダド・エタム(唯一なるもの)と呼ぶこともある)。ドラゴンの定義は広い。
 昔の人々にとってのドラゴンは、具体的生物ではなく観念的、抽象的な存在であったと思われる。したがってドラゴンとは人間にとっての「恐怖」そのもの、「人の力で御しがたい(おもに自然の)もの」であり、そういった意味では竜巻や洪水からバッタの群れまでもがドラゴンであるといえる(実際、中世ヨーロッパで描かれたドラゴンの絵画は、当時の人々にとって最も身近な恐怖であった狼の姿で描かれていることも多いようだ)。

注:「バッタの群れ」ヘロドトス著「歴史」巻2-75〜76によると、エジプトでは毎年春になるとアラビアから「翼のある蛇=ドラゴン」飛んでくるとされているが、これは「エジプトの災い」と言われたバッタの大群を指しているらしい。

 中国の龍とドラゴンは多くの相違点があり、またその起源こそ違うといわれているが、西洋のドラゴンが諸地域の蛇神信仰を自らの特徴として取り入れていったこと、抽象的な存在を具現化するという過程が似通っていたことから両者が同一視されるようになったともいわれる。ドラゴンも龍も水の化身や象徴として言及される。龍は風水における「龍脈」のように大地に生命を与える「気」の表現体であり、それを生かすことが発展につながるとされた。一方ヨーロッパでは水の自然たるドラゴンを退治し、克服することが発展につながるとされた。ゆえに心理学者の中にはドラゴン退治は自我の目覚めであると言う者もいる。

 現代ファンタジーにおける悪役としてのドラゴンのイメージは、「旧約聖書」「新約聖書」「ヨハネ黙示録」に源流を成すといわれているが、このイメージは世界の他地域における神話や伝承とくらべると、むしろ特殊な例である。キリスト教でのドラゴンはサタン(もしくはサタンの連れている赤竜「大いなる赤きドラゴン」ともされる)に代表されるように、神の敵対者として扱われるが、ほかの地域では水の精霊や神として言及されることが多い。
 水に関係しつつも火を操るドラゴンは、相反する性質を内に秘めたる存在としても描かれる。「ウパニシャッド」の両性具有の唯一神としてのドラゴン、錬金術において「一は全である」と言われ、無限の象徴とされたウロボロス、マヤ人の崇めたイツァム・ナー、宋の陸佃曰く、「龍の火は人間の火と反対である。龍の火は湿り気を帯びると炎を発し、水に出会うと燃え出す。人間の火で追いかけるとすぐ消える」など。ナーガも、毒をもち毒を浄化するという二面性をもち、彼らの長はあのアナンタである。

項目情報

 作成者:日野森菜月
 作成日:
 更新日:2005-02-25 00:00:00

参考文献
 ・「幻獣ドラゴン」苑崎 透(新紀元社)
 ・「幻想世界の住人たち」 健部 伸明(新紀元社)
 ・「怪物の友」 荒俣 宏(集英社)
 ・「イメージの博物誌 13 龍とドラゴン-幻獣の図象学」 フランシス・ハックスリー 著  中野美代子 訳(平凡社)

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