エリュシオンの野,エリュシオン・ペディオン(〜 ΠΕΔΙΟΝ,pedion)。ギリシア神話の楽園。神々の寵愛を受けた者が死後に行く場所で,世界の果てにあり,雪は降らず,嵐も雨もなく,ここの住人は,暖かな西風(ゼピュロス)に抱かれて永遠に平和に暮らすことができる,とホメロスは英雄叙事詩『オデュッセイア』に歌っている。紀元前1世紀,古代ローマの詩人プブリウス・ウェルギリウス・マロは少し違った見方をしていて,ホメロスの詩ではエリュシオンの野が世界の果て,つまり,地上に存在するとされているのが,ウェルギリウスの作品では地底にある冥界の一領域に置かれていたらしい。
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