インドの神話。ヴィシュヌのヴァナーハ(神の乗り物の意)である、半人半鳥の神。ヴァイナテーヤ(ヴィナターの子)、ガルトマーン(鳥の王)、ラクタパクシャ(赤い羽根を持つもの)など、多数の名前を持つ。カシュヤパとヴィナターの子。
ガルーダの力を表す、次のような神話がある。事の始まりは、カドルーの項目を参考にして欲しい。ある賭に負け、ガルーダの母であるヴィナターは、ナーガ族の母であるカドルーの奴隷になっていた。卵から孵ったガルーダは、生まれるとすぐ、母を取り戻そうとナーガに掛け合った。しかし、母を返す条件はアムリタを取ってくることだった。
それを聞いたガルーダは、天界へと向かった。もちろん、神々とて黙っていない。激しい攻撃がガルーダに襲いかかる。しかし、誰一人としてガルーダに適う神はいなかったのである。神々の武器であるチャクラさえも効果がなかった。
そして、最後に現れたのがヴィシュヌである。なんと、ガルーダはヴィシュヌと対等に渡り合ったのだ。これに驚愕したヴィシュヌは、彼の望みを叶えたのだった。ガルーダも彼の乗り物となる事を約束した。
アムリタを得たガルーダは、ナーガの元へと急いだ。しかし、その途中で追っ手であるインドラの攻撃を受ける。またも激しい戦いとなったが、インドラはガルーダの事を気に入り、友情の誓いを結ぶ。そして、ガルーダは「今後ナーガが自分の食料になるように」と約束を取り付けた。以後、二つの種族は天敵となるのである。
そして、ナーガ達の元へと着いたガルーダは、クシャ草(古代よりインドでは神聖な植物とされていた)の上にアムリタを置いて、沐浴をしてから飲みなさいと、ナーガ達に告げた。
ナーガ達が沐浴したいる間に、まんまとインドラはアムリタを奪い去ってしまった。こうなると、もう後の祭りである。未練がましくクシャ草を舐めているうちに、ナーガ達の舌は二つに割れてしまったのである。
ガルーダは仏教に入り、迦楼羅または金翅鳥となり観音二十八部衆の一尊として数えられている。現代でもガルーダは、インドは元より、インドネシア、東南アジア一帯など、ヒンドゥー教が忘れ去られた地域でも人気がある神である。インドネシア共和国の国章や、ガルーダ航空の由来にもなった。
(※)表記中の「K.H.」は、サンスクリットをはじめとするインド=アリヤン系の言語やチベット語を電子表記するための入力方式で、京都・ハーヴァードのイニシャルをとってK.H.です。
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