アイヌ神話最大の英雄神であり、人祖とも言われる。
別名のオイナカムイ(われわれが語り継ぐお方)や、アイヌラックル(人間っぽいお方)には、アイヌの人々が彼に寄せた深い信仰と強い親近感が感じられる。雷神の子、太陽神の子、歳神の子などの言い伝えがあるが、いずれにせよ高貴の出自とされる。神々の中で最も優れた勇者であるとともに優れた魔術師でもあり、悪魔を討伐したり、いたずらの過ぎた神々を懲らしめる民話が多い。
見た目は普通の人間、それも少年の姿であるが、袖や足の裏から白い神火を発し、また剣からも炎を放つため、その鞘じりは常に焦げているという。天界ではなく人界のハヨピラ山頂の城に姉神とともに暮らしているとされる。雷鳴は彼の訪れの証であり、アイヌの人々は雷に向かって礼拝する習慣がある。
|