サイトトップ | 事典トップ | ニュース | リンク
   Google  
Web 事典内検索
関連項目

 ・日本武尊 :日本


関連サイト



関連書籍









オトタチバナヒメ ( オトタチバナヒメ ) 英名:

 地 域: 日本
 テーマ: 一般
 種 別: 名前

 ヤマトタケルの妃。『古事記』には出自は記されていないが、『日本書紀』によれば、穂積臣忍山宿禰の娘とされる。入水伝説に見られる通り、水に関係の深い女神である。世界中に見られる、水の神を沈める為に巫女達が水中にはいるという古代信仰、もしくは祭祀の反映とも取れる。しかし、その美しくも儚いエピソードは、記紀の中でもとりわけ印象的な場面として心に残る。

 ヤマトタケル東征の折り、走水の海(浦賀水道)を渡る途中に嵐が襲い、行く手を妨害した。凄まじい強風が、御船を揺らす。今にも沈みそうな船内で、これは海の神の祟りであると囁かた。海上で、暴風雨に襲われるのは、その海の神が船中の人または物を欲するという思想が、その当時にはあったからだ。
 その時同行していた彼女は、管畳・皮畳・絹畳、それぞれ8枚を水面に浮かべると、命の瞳を見つめてそっと言ったのだろう。「妾、御子に易りて海の中に入らむ。御子は遣さえし政遂げて、覆奏まをしたまはね」。それは別れの言葉であった。

  さねさし 相模の小野に
  燃ゆる火の 火中に立ちて、
  問ひし君はも。


 7日後。蒼すぎる空が広がる上総の海岸に、そっと彼女の櫛が打ち寄せられた。対岸に辿り着いたヤマトタケルは、その櫛を握りしめ彼女の墓を建てた。
 東征を終えた命は足柄峠にさしかかると、足を止め「吾妻はや」と呟いた。今は無き彼女への嘆きは、以降東国を「あづま」と呼ぶ由来になった。

【主要神社】
 ・走水神社(神奈川県横須賀市)
 ・橘樹神社(神奈川県川崎市)
 ・吾妻神社(神奈川県二宮町)
 ・橘神社(千葉県茂原町)
 ・弟橘媛神社(千葉県君津市)
 ・白鳥神社(岐阜県鷺田村)
 ・白鳥神社(香川県白鳥神社)
 ・白鳥神社(鹿児島県西高屋村)

項目情報

 作成者:Akihiro Endo
 作成日:
 更新日:2005-03-04 00:00:00

参考文献
 ・『日本神話事典』 監修…大林太良 吉田敦彦(大和書房)
 ・『新訂 古事記』 武田祐吉 訳注 / 中村啓信 補訂・解説(角川文庫)
 ・『日本の神様を知る事典』 阿部正浩(日本文芸社)
 ・『神話の森』 山本節(大修館書店)
 ・『神社』 岡田米夫(東京堂出版)
 ・『八百万の神々』 戸部民夫(新紀元社)
 ・『日本の神々の事典』 園田稔・茂木栄 監修(学研)
 ・『日本の神々と社』 (読売新聞社)

サイトトップ | 事典トップ | ニュース | リンク
Copyright (c) 2006 All Rights Reserved by Pandaemonium.