ギリシア後で『魂』の意。不死のイメージとして、醜い幼虫から死を思わせるサナギ、そして美しい姿に変わる蝶にシンボライズされるようになった。それゆえ、蝶の羽を持った女神として描かれることが多い。
神話では、以下のように、愛の神エロースの妻となる女性として登場する。
ある王の娘であるプシュケーには、他に二人の姉があった。姉二人も美しかったが、プシュケーは特に絶世の美女であったがゆえに、かえって婚姻の申し出がなかった。これは彼女の美しさを嫉妬したアプロディーテーの仕業であった。アプロディーテーは、さらに彼女に恥を与えんがために、息子のエロースに恋の矢を射させ、身分不相応のものに恋をさせようとしたが、エロースは誤ってその矢で自分自身を傷つけ、プシュケーに恋をしてしまう。そこでエロースは彼女の両親に神託を降し、正体を隠してプシュケーを自らの館に招く。プシュケーは、はじめは正体のわからない夫ではあっても幸せに暮らしていたが、嫉妬した姉たちに猜疑心を吹き込まれ、夫が眠っている間にこっそりその寝顔を覗いてしまう。神の姿を人間が見る、という禁忌を犯したがゆえに、エロースは彼女のもとを去らざるを得なくなった。悔やんだプシュケーは夫を求めて世界をさまよい、ついに義理の母であるアプロディーテーのもとにたどりつく。もともと彼女に含むところがあった女神は、プシュケーにさまざまな難題を吹きかけるが、彼女は何とかこれを乗り越え、ついに女神と和解して夫と再開する。エロースはゼウスの許可を得てプシュケーに神酒アンブロシアを飲ませ、神の仲間入りをさせた。
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