インドの神話。プリグの息子であり、プラジャーパティの一人。
彼はある池のほとりで、厳しい修行を行っていた。その苦行はあまりに長い間続き、彼の体には土が積もり、まるで蟻塚のようになっていた。
ある時、シャリヤーティ王の一行がこの池にやってきた。王の娘であるスカニヤーは、無邪気に蟻塚の上に乗って遊んでいるうちに、チヤヴァナの両眼が蛍のように光っているので、なんだろう?と思い、近くにあった棒を突き刺した。
両目を潰されたチヤヴァナは激怒し、王の一行すべての人間の、大小便を詰まらせてしまった。王はその原因を聞いて、チヤヴァナに詫びると共に、娘のスカニヤーを彼の妻に与えた。
チヤヴァナは醜い老人だったが、スカニヤーは優しく彼に接した。彼女が裸になって湖で沐浴している時の事、それを双子の神アシュヴィンが見つけた。たちまちその美しさに心を奪われた彼らは、自分の妻になるようにスカニヤーに迫る。
しかし、「自分は夫を愛している」と彼女が断ると、「年老いた彼に気を使っているのならば、私が彼を若返らせましょう。そして、対等な立場で、誰の夫になるかきめなさい」とアシュヴィンは言った。
スカニヤーとチヤヴァナは、この申し出に同意する。アシュヴィンはチヤヴァナを水の中に入れ、自分達も水に沈み込む。やがて、美しく輝く3人が水の中から姿を現した。
「さあ、誰を選ぶのか?」とアシュヴィンが言うと、スカニヤーはにっこりと笑って、チヤヴァナの手を取ったのである。
若さと美しさを取り戻した彼は、大変喜び、アシュヴィンにソーマを捧げる準備をする。
ところが、それを見たインドラは、人間の医師として働いているアシュヴィンにソーマを飲ませることを許さなかった。しかし、チヤヴァナはインドラ無視し、準備を進めた。激怒したインドラは、彼に向かってヴァジュラを投げつけたのだが、チヤヴァナはそれを跳ね返した。
彼は、インドラの妨害を阻止するために、火の中からマダ(酩酊者)という名のアスラを作り出した。さすがのインドラも、恐れをなしてチヤヴァナに許しを乞い、双神にソーマを与えることを許した。
チヤヴァナは、マダを4つの悪徳に分け、アシュヴィンにソーマを捧げた。
その後、妻のスカニヤーと共に仲睦まじく暮らしたという。
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