ある時、ロスタムは愛馬のラクシュを探してサマンガーンの街(トゥーラーンの属国)を訪れた。王に手厚い歓迎を受け、その夜、王女であるタハミーネと一夜を共にする。
時が経ち、彼女にソホラープという息子が生まれる。ロスタムの血を引いた少年は、父に劣らぬ力を秘めていた。10歳の時初めて父の事を聞き、彼はまだ見ぬ父に憧れる。それを知ったトゥーラーンの王アフラースィヤーブは彼を利用し、イランを滅ぼうそうと考えた。そして、まだ何も知らぬ純粋な少年は、計略に巻き込まれて行く…
父を探し、軍を引き連れてイランに攻め込んだ彼は、鬼神の如き戦いを見せる。やがて、一人の老兵士がソホラープの目の前に現われる。それこそ、彼が探し求めていた父親ロスタムである。
しかし、運命の天輪は二人を引き裂いて行く。お互いその素性に気付かず、剣を交える。決着のつく気配の無い、砂漠上の一騎打ち。両者一歩も引かず、凄まじい戦いだった。
太陽が地平線に傾いた頃、結末は突然訪れた。ロスタムの短剣は、少年の胸を貫いたのだ。ソホラープが語る遅すぎた真実。その腕の中で、一人の息子が静かに息を止めた。ロスタムの涙は止まらなかった。
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