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| トリストラム (
トリストラム ) 英名:
Tristram de Liones, Tristan |
別に、フランスやドイツではトリスタンと呼ばれる。また偽名を使い、トラムトリストやタントリスと名乗る。
アーサー王伝説の世界観を借りたリヒァルト・ワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』が有名なため、トリスタンと呼ばれることが多いが、ここでは英語形のトリストラムを使う。ちなみに英語読みでは『トリストラムとイスールト(イソウド)』のようになる。
『トリストラムとイソウド』では、騎士トリストラムと愛し合うアイルランドの王女イソウド(美しいイソウド)と、トリストラムの叔父で王女イソウドの婚約者コーンウォールのマーク王の三人を軸に、トリストラムに思いを寄せその妻となるブルターニュのイソウド(白い手のイソウド)を加えた関係を描く。
トリストラムの名前の由来は、ディアドラのそれと似ており、またトリストラムが竪琴の名手であることは、ノイシュ(ノイッシュ)が美しい歌声を持つことに似ている。
またトリストラムとイソウドの死後、2人の墓から生えた蔦(つた)が絡み合って離れないという部分は、ディアドラとノイシュの物語と合致する。
物語の形も、同じように騎士と王と美しい女性での三角関係を描き、王が絶対的な力を持っているものの、女性に愛されるのは騎士であるという部分が非常によく似ている。
ディアドラとノイシュでは、どちらかと言えば女性であるディアドラの方が主人公ともいえる。これは古代ブリテンの社会が母系社会であったことに関係しているのかも知れない。
ふたつの物語は、実在したとも考えられているピクト人のタロルスとドルストの物語や、同じくクノモルス(マルク・コノモールと)とドルスタヌスの物語を下敷きに作られたものではないかとも考えられている。
またフィン物語群の『ディルムッド(ディアルミッド)とグラーニャ(グラーニェ)』も類似型の物語になっている。
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作成者:渡邉聡士 作成日:
2004-12-22 00:00:00 更新日:2005-03-15 00:00:00
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・『アーサー王の死』 T・マロリー作 W・キャクストン編 厨川文夫・厨川圭子抄訳 筑摩書房
・『アーサー王ロマンス』 井村君江著 筑摩書房
・『アーサー王物語』 トマス・ブルフィンチ著 大久保博編訳 角川書店
・『アーサー王伝説紀行』 加藤恭子著 中公新書
・『図説アーサー王伝説事典』 ローナン・コグラン著 山本史朗訳 原書房
・『アーサー王伝説の起源』 C・スコット・リトルトン リンダ・A・マルカー著 辺見葉子 吉田瑞穂訳 青土社
・『図説ケルト神話物語』 イアン・ツァイセック著 山本史朗 山本素子訳
・『ケルトの神話』 井村君江著 筑摩書房
・『ケルト神話と中世騎士物語』 田中仁彦著 中公新書
・『新約聖書』 新共同訳 日本聖書教会
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