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 ・黄帝 :中国
 ・西王母_2 :中国
 ・崑崙 :中国
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西王母 ( セイオウボ ) 英名:

 地 域: 中国
 テーマ: 一般
 種 別: 名前

 西母、五行説にそって金母とも呼ばれる。
 中国で西の果てにいるとされた仙女で天帝の娘ともされる。またその仙女のいた地名を示す。月に関わりの深い神仙だが、太陽神の面もあったようだ。
 周の穆王が共に瑶地で宴を開き、漢の武帝が共に仙桃を食したとされる。
 古くは殷の卜辞に”西母”との名が見られ、その姿は書によってまちまちだ。

 『爾雅』に”觚竹・北戸・西王母・日下、これを四荒という”とあり、『淮南子』には”西王母は流砂の瀕(ほとり)に在り”とあり、これは地名を表している。
 『論衡』の無形篇で夏の禹と益とは西王母に会ったとされ、『荀子』の大略篇では尭は君疇に学び舜は務成昭に学び禹は西王国に学んだとされている。
 『説文解字』の五篇上に、”舜の時代、西王母がやってきて、彼女がもつ白玉の横笛を献上した”とある。また『瑞応図』にも、”黄帝の時代、西王母が使いを遣わし、白い鹿に乗ってやってきて、黄帝に白い環(たまき)の符瑞(めでたいしるし)を献上させた。黄帝が金方(五行の金で西方を示す)を領有していたからである。舜の時代にもまたやって来て、白い環を献上した”とある。

 『山海経』の西山経では”また西へ三百五十里行くと、玉山がある。そこは西王母のいるところである。西王母は、その姿は人のようで、豹の尻尾を持ち口には虎の歯が生えている。巧みにうそぶく(唸る)。ざんばら髪をして勝(しょう)を頭にいただいている”とされている。
 同じく海内北経では”西王母は、几に憑って、勝杖を頭にいただいている。その南に三羽の青い鳥がおり、西王母のために食べ物を集めてくる。昆侖の虚(山)の北にいるのである。”とされている。
 同じく大荒西経では”西海の南方、流砂の流域で、赤水のかなた黒水のこちら側に大きな山があって、昆侖の丘と呼ばれる。(中略)その山の下を弱水の淵がめぐっており、その外側には炎火の山がある。そこに物を投げ込むとみな燃えあがる。そこに人がいる。頭に勝をいただき、虎の歯で豹の尻尾が生えており穴の中で暮らしている。西王母と呼ばれる。この山には全ての物が備わっている。”とされている。

 西王母を西に訪ねたとして有名な穆王については、『竹書紀年』に、穆王の十七年、周の穆王は西方の崑崙丘まで遠征をし、西王母と会見した。西王母が穆王を引き留めて言った「鳥有りて人を□す」と。その年、西王母が会いにやってきて、周の都の昭宮で会見を行った、とある。
 また『穆天子伝』では、穆王は西王母を訪問し献上物を捧げ、崑崙にあるとされる瑶池のほとりで宴会を開き互いに歌を送りあったとされている。
 同じく武帝については『博物誌』や『漢武故事』で、西王母が七月七日の夜に七つの桃を手に武帝のもとに訪れ、武帝は五つ西王母は二つの桃を食べた、とされている。

 『山海経』に書かれる怪物のような西王母の姿は他とは一線を画しており、これは西王母が古代の西方民族の神であった時の姿ともされ、『山海経』が五行思想によって作り出したともされる。
 また神仙として美化された西王母は、道教では最高神の后ともされている。

<図画中の西王母>
 西王母が絵に描かれる際、頭に”勝(しょう)”を描き、周囲には蟾蜍(ひきがえる)や兎が共に描かれることが多い。
 勝は棒の両側に飾りを付けたかんざしのような髪飾りで、糸巻きを象徴するとも考えられているが確かではない。しかし西王母を象徴する王冠のような役割として描かれているようだ。
 ヒキガエルは、『淮南子』などに登場するゲイ(※Unicode:7FBF)の妻常娥(じょうが)が、ゲイが西王母から求めた不死の薬を盗んで月へ逃げヒキガエルになったとされている。
 その不死の薬を作っていたのが西王母に使えた兎だとされ、すりこぎの類を手に仙薬を作っている姿が描かれる。
 これは、”月に住む兎”の話の原型とも考えられる。

<王母桃>
 西王母の桃を示し、3千年に1度だけ実をつけるとされ、その実は仙桃と呼ばれて食せば長命を得るとされている。
 また蟠桃、蟠木などと呼ばれ、巨大な桃の木またその実の呼称だが、同時に度朔山(桃都山)を示すことがある。
 ただし、度朔山は東海にあったとされており、西王母の桃とは似て非なる物とも考えられる。
※げい 参考





項目情報

 作成者:渡邉聡士
 作成日: 2005-02-12 00:00:00
 更新日:2005-03-15 00:00:00

参考文献
・『中国学芸大事典』 近藤春雄 (大修館書店)
・『大漢和辞典』 諸橋轍次 (大修館書店)
・『中国の神話』 白川静 (中公文庫)
・『中国古代神話』 袁珂 伊藤敬一/高畠譲/松井博光訳 (みすず書房)
・『西王母と七夕伝承』 小南一郎 (平凡社)
・『山海経』 高馬三良訳 (平凡社)
・『捜神記』 干宝 竹田晃訳 (平凡社)
・『新釈漢文体系94 論衡』 山田勝美 (明治書院)
・『論衡のはなし』 若松信爾 (明治書院)

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