ローマの神。倉庫(財産)と土地を守るとされる家庭の守護神であり、豊穣の山羊の角(コルヌコピア)と献酒の杯を持った姿で表される。その名はぺヌス(penus)と呼ばれる炉の近くに設けられた食料貯蔵庫に由来する。
個々の家庭で私的に祭られた他、ローマでは国家ローマそのものを守護するペナーテスがヴェスタの神殿に祭られていた。これは伝説によればアーエネイスが落城したトロイよりパラディオン(パラス・アテナの神像)とともに(神像は同一であるともされる)持ち出して来た神であるとされた。伝説によればそれは元々サモトラケより伝わったものであるという。この神(神像?)はウェスタ神殿の奥聖室に祭られていたが公開はされていなかった。後代にはしばしば都市の守護神としてディオスクロイ神(カストルとポルックス(ポリュデウケス))と同一視された。
本来はラーレスやゲニウス等と同じくヴェスタに従属する祖霊神群であった。アーエネイス伝説も後世の創作であることは明白である。ウェスタ神殿の奥聖室に祭られていた問題のペナーテス神はどうやらパラディオンに祭られていた古代の男根神(パラス神か?)が正体であったらしい。
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