二十世紀のアメリカで流行したパルプ・マガジン「ウィアード・テイルズ」に執筆していた小説作家・ジョン・ロナルド・ロウエル・トルーキンの代表作「ホビッドの冒険」(アメリカの原題は「The Hobbit 1937」)に登場する悪竜である。
スマウグは如何なる生物よりも長く生き続けている魔物で、赤金色の鱗に覆われたドラゴンである。背には巨大な翼が生えており、自由に空を飛ぶことができる。長くて蛇のような身体には鋼鉄よりも堅固な鱗がびっしりと生えており、如何なる武器の攻撃も受けつけない。
身体の中には常にドロドロに融解した金属が渦巻いており、飲み込んだ物は一瞬にして消し炭にしてしまう。鼻や口からは、常にもうもうと白煙が噴き出し、高熱の炎を吐き出すことができる。
性格は大変ずる賢く、さらには異常な程の業突く張りである。また、財宝と聞くと「それ」を奪って自分のモノにしなければ気が済まないという、何ともハタ迷惑な性癖を持っている。財宝を求めて数々の略奪を繰り返すスマウグは自らを暴凶竜と称し、世界中の人々から畏怖の念を込めて「邪悪なる猛き長虫」と呼ばれ、大いに恐れられた。
このように、無敵の力を誇るスマウグであったが、弱点が皆無というわけではない。
まず、スマウグの体内は常に溶解した金属で満たされているため、多量の水を被ったり、飲み込んだりしてしまうと体内の金属が硬化して即座に死に至ってしまう。
また、腹部はたいへんに柔らかく、しかも鱗で覆われていなかったため、木製の武器であってもたやすく傷付いてしまうほどに脆く、弱い。このため、腹部はスマウグの最大の弱点とされる。
スマウグの特徴は後世に存在するファンタジーものの小説、ゲームなどに登場するドラゴンの特徴と非常に似通っている。
その特徴は「自在に大空を飛びまわり、人間など遠く及ばぬ高い知能を持つ。口からは炎や冷気、稲妻などの強大な威力を持ったブレスを吐き、財宝を集める性癖がある」といったトコロで一貫している。
こういったファンタジック・ドラゴンに共通した特徴は、トルーキンが創り出した暴凶竜・スマウグがその起源となっているらしい。
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