シリアを起源とし、ギリシア神話に組み込まれた神。「Adon」は、フェニキア語で「主」という意味。神話によれば、アドニスはミュラとキニュラスの近親相姦によって生まれた。
ミュラに相手にされないのを怒ったアプロディテは、ミュラを父親であるテイアスに恋するように仕向けた。そしてキニュアスを騙し、娘と交わらせたのである。それを知ったキニュアスは、ミュラを殺そうとしたが、彼女は逃げ出してしまう。
それを哀れに思った神々は、彼女をミルラ(没薬)の木に変え、そこから生まれてきたのがアドニスである。そのあまりの美しさに、アプロディテとペルセポネが争い、神々の仲裁によって、アドニスは1年の3分の1ずつを彼女たちと過ごし、残りの3分の1を自由に過ごしていいと決められた。
しかしある時、アドニスはアプロディテと野を駆けている最中、猪に突かれて死んでしまった。嘆き悲しんだ彼女は、アドニスの血からアネモネの花を咲かせ、毎年4月だけ彼が蘇るように神々に頼んだという。
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